空の巣症候群とは
「空の巣症候群」とは、にぎやかだった家が静かになる様子が、ヒナが巣立った後の「空の巣」に似ていることから、名付けられました。子どもが成長し独り立ちすることをきっかけに、言葉にできないような寂しさを感じることをいいます。
ぽっかり穴が開く
これを読んでいるアナタは空の巣症候群真っ只中でしょうか?
それとも少し落ち着いた頃でしょうか?
子育てお疲れさまでした。子育てってすごいです。仕事でいうならば、20年以上かけた壮大なる「大プロジェクト」みたいなもの。1つのプロジェクトが終わったとするならば、達成感や喪失感がいり混じり、燃え尽き症候群になって普通です。
思えば、ずっとずっとお座りもハイハイもできる前から一緒にいたわが子。姿が見えないと大きな声で泣き、顔を見ると安心して、すぐに「抱っこ」って言ってたな。そんなわが子が社会人となり家を出るんです。
いろいろありましたよね、反抗期や受験。そのたびにぶつかって悩んで。いつの間にか見守るくらいしかできなくなって・・・
そんな我が子を一人前にするまで育て上げたのは、アナタの頑張りです。
だけど、ふとした時に涙が止まらない。切なくて苦しい。それは「空の巣症候群」かもしれません。
空の巣症候群になるとあらわれる症状
身体的な体調変化としては、
- 食欲不振、動悸、息切れ、倦怠感、疲労感、嘔気、頭痛などを自覚するケースがあります。
また、心理的な変化では、
- 心にぽっかり穴があいたような虚無感や喪失感を覚える以外にも、何事にもやる気が出ずに無気力な状態が続き、ふとした瞬間に涙が流れて止まらなかったり、強い孤独感を感じてしまうなど。
と言われています。
空の巣症候群になりやすいタイプ
- シングルマザーや旦那様が不在がちで親子の関係が子供中心で進んでいた方。
- 生活そのものが、子供が自立することによりライフスタイルが大きく変化する方
- 何事にも妥協を許さずに一生懸命な方。
- 性格的に努力家である方。
- 家庭以外に他人と交流する場面に乏しいケースの方。
- 内向的な性格で他人との付き合いが苦手である方。
- 家に長時間いてインドアを好む方。
- 子育てを一生涯の生き甲斐としてきた専業主婦などの方。
と言われていますが、個人差あるのでなんとも言えないですね。私はシンママだし、どちらかというと内向的だし、趣味は子育てくらいなので、「私のことやん」と思いましたが、まだ下の娘は同居しているのでなんとか持ち堪えています。
「空の巣症候群」を乗り切る、対策【22選】
1.ヒトリを楽しむ
子供ベースで回っていた時間。休日も急に何をしてもよくなり、時間に縛られない。何をしようとも干渉されません。逆にその世界を楽しみましょう。
朝から韓ドラ16話一気に鑑賞なんてのも、お一人様だからこその楽しみ。どんなにルーズなままでも部屋着でダラダラしようが、食べ物を目の前においてずっと見れなかったドラマや映画の世界に入る
2.食べたいものを食べる
栄養バランスを考えたり、子供の食べたいもので作っていたおかずも、自分ですきなものを自分のためだけに作るのはどうでしょうか。ジャンクフードや、朝昼兼用、そんな状態長く続かないです。心が元気になるまで逆に自堕落を楽しみます。
3.創作意欲に燃える
手芸や裁縫、パソコンやミシン。それ以外でも、もちろんいいです。私はパンつくりしていました。焼きたてのパンのにおいと、もっと上手になりたいと束の間時間を忘れることができました。
4.思い切り寝る
誰もおこしてきません
目覚ましなしでゆっくり寝る。とはいってもそこまで眠れない、哀しい50代。時間ももったいないしね。ほどほどに。
5.喪失感は当たり前と割り切る
だって大事な子供がでていったんだもの。寂しくて当たり前。ぽっかり穴が開いて当たり前。何したってそんなの子供の代わりにならない。と割り切る。
「そのうち心が軽くなるだろう」くらいに思って焦ったりそんな自分を情けないと思わないこと。
6.趣味巡り
映画館巡り、美術館巡り、お寺巡りなど元々好きだった趣味を復活、没頭する。
7.ダイエットに励む
ゆるやかに増え続けた体重。一念発起で次に子供に会うまでに痩せるのが目標
8.お風呂にゆっくり入る
入浴剤やバスグッズなどにこだわり、お風呂でドラマ一本見るくらいの半身浴をする。血行も促進され美肌にもなります。
9.ペットを飼ったりグリーンを育てたりする。
これからは好きな時にお散歩にいったり、グリーンのお世話もできます。何かを育てるということでまた生き生きするのもいいですね。
10.小さい子供と触れあう
自分の子供を育てた経験から若いお母さんへ余裕のある助言やアドバイスもできるはず。地域のコミュニティにボランティアにいったり保育園や幼稚園などのアルバイトなど応募して子供と触れあうのもいいかもしれません。
11.暇な時間を作らない
だってぼーっとしていたらつい考えちゃう。スーパーいっても、「あ、これ好きだったな。ちゃんと食べてるかな」って思っちゃう。だからバタバタ忙しくスケジュールを入れ込む。
12.目標を持つ
この年になると、逆にしっかり学び直したいと思うことが多いです。ずっとやりたかった語学、ハングル語とか。この資格の◯級を取りたいなんて必死に勉強するのもいいかもしれません。
13.仕事を始める
本格的に働いてみる。「お母さん」として十分に働いてきました。今まで社会でお仕事されてない方はこれから始めてみるのもいいかもしれません。すでに働かれている方は少し時間を増やしたりするのも気が紛れていいかもしれません。「だれだれのお母さん」ではなく自分自身でいれる場所を作る。
14.思い切って旅行にいく
一人でもお友達とでも。旅行って日常じゃないから気持ちも晴れやかになるはず。近場の海外や避暑地なんかに行って、おいしいものを食べたら元気も出ます。
15.推しを作る
推しのライブに行く。推しのファンイベントにいく。推しを追いかけ韓国に行くなど。この年で推しに巡り会うなんて最高。
16.健康に気を付ける
じっくりと自分の体と向き合ってこなかった方はそろそろ向き合ういい機会。人間ドックをうけ、健康体にメンテナンスし、活力を得てまた頑張る。そろそろ年齢的にも更年期の症状がでるころだし、体が元気ないのに心が元気になるはずがない!心とカラダのバランス大切です。
17.マッサージや整体に行く
ガチガチに凝り固まった体をほぐしてもらったりヘッドマッサージしてもらったり。詰まったリンパを流してもらうことでスッキリします。
18.アロマで家じゅう好きな香りでくつろぐ
好きな香りと好きな音楽に包まれて家の中を自分色に変え、ゆったりとした時間を過ごす。思った以上にリラックスできます。
19.徹底的に片付ける
家の中を徹底的に片付けて拭き上げる。粗大ゴミに出したりフリマに出品したり。フリマは写真を撮って出品したり思ったより時間が掛かります。それがお小遣いになったり、おうちも片付くし一石二鳥。
20.心許せる友達とお互いの寂しさをぶちまける
本音を言い合う心許せる人ってのが大事です。寂しい本音を爆発させて感情吐き出したら意外とすっきりすることも多いです。
21.スポーツ、ヨガなど始める
体動かすのは老化予防にもとても大切です。昔していたスポーツを復活させたり、最近はYouTubeでヨガもピラティスも種類が多いので自宅でもできます。汗をかくと爽快な気分にもなりますよ。
22.習い事をする
ずっと興味があったことの習い事する。この年齢で「新しいこと」にチャレンジするなんてステキです。若い人みたいに上手く覚えられない、何回も同じこと繰り返してしまう、それでも緩やかに確実に成長してますから。
私は長男の独立を機にこのブログを始めました。わからないところをYouTubeをみたり、googleで調べたり。スムーズにいかないから1日があっという間です。
それでも気持ちが晴れないときは。専門家に相談する
少し時間がたっても、元気が出なかったり、日常生活に支障が出ている場合には専門家に相談しましょう。必要なときにはお薬を使って症状を和らげたり、心理療法を受けたりすることも大切です。一人でなんとかしようとせずに、早めに専門家に相談してください。
ちょうど私達って更年期障害の時期とも重複するので、何が原因なのかなんだから分からないけど不調ということも多いですよね。だからこそ受診することも大切です。
まとめ
人生100年時代。やっと折り返し。まだ半分あります。これからどうやって生きようか?
今が考えるいい時なのかもしれません。
私は一度親になると、親って抜けられない呪縛のようなものだと思ってます。子育てに終わりなんてない。
親と子の関係は子供が独立した時、「親」と「子」の関係から形を変え、これからは親子には変わりはないけれど、「人」と「人」、「個」と「個」、「大人」と「大人」になると思っています。
新たな関係が始まるんです。
変化するだけです。
言うならばフェーズ1からフェーズ2に。
これからのフェーズはいよいよ我が子が大海原に航海に行く感じ。
教科書では習っていない仕事での大失敗や大失恋をするかもしれない。
そんな時に子供の成長や失敗を温かい目で見守れる親でありたい。自分の失敗談や経験談など交えて「大丈夫だよ」と言ってあげたい。それには自分が自分で充実してないと!って強く思うんです。
そして、彼氏や彼女を連れてきたり、いよいよ結婚したり、自分が姑になってしまい孫ができたりすることも。そう思ったら元気にその時を迎えたいと思いませんか?
ここまで育てたら孫も抱いてみたい、どんな人と結婚するのかも元気に見てみたい。
そうやって失敗しながらも大人として成長する我が子の自立は自分の人生にとっても通過点。自立できた子供を育てた私はえらい!と褒めてください。そんなアナタなら他のことだって成し遂げれるはず。
子供にはアナタの愛情は、十分すぎるくらい伝わっています。人生や子育ての先輩として、子どもが助けを必要なときには安心して戻ってこれるようにしておくのも大切な役割です。
「いつでも戻ってきたらいいんやで」って言えるようにね。
まだまだアナタの役割は終わっていない!