子供を感情的に怒りすぎて自己嫌悪になってしまうあなたに
子育てお疲れさまです。
毎日毎日、子供を怒りすぎて自己嫌悪になっては反省、その度に自分を責めているあなた。
とは言いながら、翌日には怒りや注意するところばっかりにまた目がいき、本当は褒めてあげたいところになかなか気づけなかったり。
のびのびと本当はゆったり育てたい、すぐにイライラしないで話を聞いてあげたい。一体どうしたら寛大な心で子育てできるのでしょうか。
小さな気づきを意識して見つけよう。
例えば、どんな小さなことでもいいんです。
- ちゃんと食べたお皿をキッチンまで運ぶところ。
- どんな小さなことにも毎回毎回、「ありがとう」とちゃんとお礼をいうところ。
たくさんたくさん、いいところがある。そんないいところをもっともっと褒めて増やしていきたい。そのために、
- 「子供が今何が出来ているのか」
- 「何が素敵なのか」
だけに注目して意識的に視点を変えてみしょう。
「○○しかできない」ではなく「○○はできている」と見方を肯定的に変えるのです。
頭ではわかっていても、それがなかなか難しい。ついかっとなって怒ってしまう。そんなときはいったん心の中で怒りが鎮まるといわれる「6秒」を数えて落ち着かせましょう。それがアンガーマネジメントです。
怒りを鎮める「6秒ルール」
頭ではわかっていても、こちらも人間。イラっとくることも多々あります。特に子育てではそういう場面も多いです。そういうときは怒りを鎮める「6秒ルール」で乗り切って。落ち着かせたい時に思いだして、役立ててください。
アンガーマネジメント(怒りをコントロールすること)は、トレーニングをすれば誰でも身に付けることができると言われています。大事なのは、日常生活の中で意識して繰り返し実践して癖づけていくように心がけること。自分の怒りに手を焼いているようならば、トレーニングしてみてはいかがでしょうか。
では、一体 アンガーマネジメントとはどうすればいいか
怒りでどうにもならなくなった時、下記を試してください。
- 大きく深呼吸を数回繰り返し深く吸う。
- コップ一杯の水をゆっくり飲んで脳細胞に水分を与える
- 大きく伸びをする
- 足の裏が地面に接触するのを感じる。
- 否定的な言葉から肯定的な言葉へ変換させて会話する。
- 外の空気を吸う。家の外かベランダに出て、緑を眺める。
- 大きなゆったりした動作をする。
- 目を閉じて身体の感覚に注意を向ける。立っている時は足の裏を、座っている時はお尻に身体の重みを感じながら深呼吸する。
北風と太陽
イソップ物語の「北風と太陽」の話をご存じでしょうか。子育てに置き換えると、母親は厳しいことを言う場面が多いので、とにかく北風になりやすい。
私も子供が小さい時は相当口うるさく言ってきました。ただ、我が家のような離婚家庭だと、北風と太陽のように私が怒った時に、父親が褒めて太陽となりお互いをカバーするような関係が成立しません。北風だけになるか、一人で二役しないといけないか。実際のところ、北風ばっかりだったのではなかったのか、そして子供を追い詰めていたのではないか、と今さらながらに反省します。
子供を怒りすぎることの影響
子供への怒りは、育児の中で誰もが経験する感情ですが、怒られすぎた子供は、どのような影響を受けやすくなるでしょうか。
- 罪の意識や恐怖
子供が親から怒りを受けると、罪悪感や恐怖を感じることに。これがずっと続くとプライドや自信を傷つけられ、また怒られるんだと恐怖心を感じて萎縮するように。
- コミュニケーション障害
怒りが支配的な感情となると、コミュニケーションが円滑に行えなくなることがあります。子供との間での信頼関係が損なわれる可能性があり、怒鳴られ否定され続けると自分はダメな子なんだと著しく自己嫌悪の塊になることも。
- 萎縮する
子供が大きくなるにつれ、当然子供は子供の「社会」ができる。それにつれて、理解を得られない反対意見ばかり言う人には、例えそれが親であってもだんだん心を閉ざし話をしなくなります。結果的に何が子供に起こっているのかよくわからない状態に。子供には子供の考えややり方がある。それを否定するような「北風」のようにな態度は、子供はギュッと体を強張らせて心を閉じてしまいます。
- 求められた時に手を貸し、あとは見守っていくだけ。
- ありのままを受け入れることが子供自身が自分を認めることにつながる。
こんな負のスパイラルにならないために「子供」という存在に対しもう一度確認したいこと
- 全くの別人格である
自分の子供というだけで、つい「別人格」であるということを私たちは忘れがち。自分の子供だから自分と同じだと、自分の考えにあてはめようとしてしまう。子供は私たちの所有物ではありません。あなたと同じ性格でもありません。
なんでもかんでも「子供のため」とはいい言葉。しかしそれは本当に「子供のため」なのでしょうか。「しつけ」のためなのでしょうか。自分のエゴではないでしょうか。
兄弟がいる人は同じように育てても全然性格が違うと気づきますよね。兄弟それぞれ個々の個性。違って当たり前。我が家もそうですが、「性差」でもなく「個々の差」。比べないで「認めて受け入れる」簡単なようでとても難しいことですが、人格形成にはとても大切なこと。
我が家の娘の話
我が家には息子(兄)と娘(妹)がいます。二人の性格は全く別。特に娘はのんびりした性格。せっかちな私と正反対が故に、ついイライラしてしまったことも数えきれません。
そんな彼女は小さいときからかなりの人見知りで、少しでも前向きになればと高校三年生のときに学校から案内された留学プログラムに参加しました。5週間のアイルランドへの初めての留学は本人にとっても初めて尽くしに違いない。ホームステイ先では、
- トイレも毎回流さない
- 寒い季節にシャワー10分
- ステイ先では晩御飯は作り置きのおかずをチンして食べる
という数えればきりがないほどのカルチャーショックがありました。それを聞いた私は、さすがに不憫すぎてステイ先変更を事務局に申し出ようかと娘に伝えたところ、「それもこれも経験だから大丈夫」と言い切り、その環境さえ楽しんでいるかのようでした。
それだけでも動じない彼女に驚いたのですが、小旅行をしたロンドンの帰りの飛行機は悪天候でフライトキャンセル、翌日に延期とトラブル。
状況だけ聞いた私は心配になりヤキモキしていたのに、加入していた海外保険の内容をしらべ、ホテルをさっさと英語で予約するというなんとも頼もしい行動にびっくり。
のんびりしていた家の中とは全くの別人でした。私は彼女のまったく知らない一面をみたようで、今までの自分の出すぎたところを反省。
あぁ、知らない間に子供は大人になっていて、しっかり育ってるんです。
なんだかんだとのんびり屋のあまりついつい口を出していたけれど、もう口を出しちゃいけないと強く思い知らされたときでした。
感情的に接しないためにはどうすればいいか
- とにかく対話と共感
怒りを子供にぶつけるのではなく、対話を通じて子供の気持ちを理解し、一旦は共感することが大切。子供の感情を尊重し受け入れる姿勢が良好なコミュニケーションを築きます。結果的に信頼関係を築くことに。
- ピンポイントで叱るようにする
怒るときは感情を淡々と事実を話すようにする。「この件のこれはこうだからだめだった」とか、「こうだからこうしたほうがよかった」とか。一度にあれもこれも伝えずピンポイントで叱るようにする。
- 具体的に何の件で怒られてるのか、何がだめだったのか伝えることで伝わりやすくなる。
認められ肯定され信頼されることで自分自身を信じることができる。その結果「自分のことは自分で決める」「自分の人生は自分で切り開く」と、人生に計画性や主体性も出る。
- 子供にとっての「太陽」になれているのか
- 今まではそうじゃなくも今から変われば大丈夫。
- 寛容な態度は人を動かす
- 子供は温かい光の下で育つことで成長しやすい。
怒りすぎた日のこと
私たち親は怒りすぎた日が何度もありながら、逆に何度も何度も子供にも許してもらっています。感情的に怒りすぎた翌日でも、何もなかったかのような態度にずいぶん救われたこともありますよね。
言われてみれば、
- 感情的に叱ったこと
- 「今度ね」といって口約束で終わったままのこと
- 話を聞いてほしかった時に家事の片手間で適当にあしらってしまったこと
もあります。
こういう時、子どもだって悲しかったり寂しかったりしたはずです。だけど、親を許してまた笑顔をくれているのです。小さければ小さいほど家庭の中だけの狭い社会で生きていて、子供は親しか頼る人がいません。
子供からの無償の愛にも感謝しつつ、私達もまた子供と平和な毎日を過ごしていきたいです。
子供が熱を出す、小さな事件が起こる、などの時、私たちは平穏な日々のありがたさを痛いほど感じます。元気に過ごせたこと、平和に今日一日が終わろうとしていることに感謝したい。
まとめ
子育てでは、時に厳しくなることもありますが、その中にも温かさや理解、共感を意識して持つことが大切。子供とのコミュニケーションや共感を大切にし、いつか独立して家を出るわが子だからこそ、この今の時を楽しんで、愛情と温かさで心の繊細さに寄り添えるような親でありたいです。