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教育資金はいくら必要か|正解が出せない時代に親ができる準備

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教育資金はいくら必要か|正解が出せない時代に親ができる準備

 

「教育資金って、結局いくら必要?」そう聞かれても、正直”正解”は出せません。なぜなら、子どもの進路は親にも読めないからです。そして、想定外は起きます。私の場合は、離婚と留学でした。ほかにも、医学部進学・浪人・下宿・部活の遠征など、どの家庭にも「予定外」は普通に起こり得ます。この記事では、「いくら必要か」を無理に断言せずに、正解が出せない時代に、親が”子どもの選択肢を狭めない”ためにできる準備を整理します。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。投資・保険の判断は、ご自身の状況に合わせて検討してください。

「教育資金はいくら?」に答えが出ない3つの理由

理由1:進路の選択肢が多すぎて、金額が振れすぎる

国公立か私立か、文系か理系か、下宿か自宅か、浪人するかしないか。

さらに、留学や専門分野(医療系・芸術系など)が入ると、必要資金は簡単に跳ね上がります。

参考として、あくまで学費の目安を挙げると、
国公立大学では4年間で約250万円前後、
私立大学の理系学部では約550万円前後になるケースが多いとされています。

ただし、これはあくまで学費のみの目安です。
下宿費用や生活費、教材費、実習費などが加われば、総額は家庭や進路によって大きく変わります。

つまり「平均額」を知っても、あなたの家庭に当てはまるとは限りません。

理由2:想定外が起きる前提で考えないと、崩れる

想定外は、悪いことだけではありません。留学のチャンス、全国大会への出場、魅力的な学びの機会——これらも「突然来る想定外」です。

「予定通りの人生」だけを前提に組むと、子どものチャンスが来たときに、家計が受け止めきれなくなる可能性があります。

理由3:物価や制度、時代そのものが読めない

物価は上がるかもしれないし、教育制度や支援制度も変わります。投資環境だって同じです。

だからこそ、断言よりも、”崩れにくい構え”が大事になるのです。


子どもの背中を押すために、親が最初に決めるべき2つの方針

方針1:「大学入学までは生活費、大学以降に積立を使う」と割り切る

ここを最初に決めると、家計がブレにくくなります。

大学入学までの塾代・習い事・部活・検定などは基本的に生活費で回し、積立は”大学以降の大きな支出”に温存する考え方です。

方針2:「どの入試形態でも動けるように、自由度を残す」

一般入試だけでなく、推薦・総合型選抜など、決まるタイミングが家庭によって変わります。

だからこそ、資金の受け取り時期や引き出しやすさは重要です。

「いつ使えるお金か?」まで含めて設計すると、いざという時に詰まりません。


貯金だけも、NISAだけも怖いなら「分散」で考えると現実的になる

貯金だけの弱点:インフレに置いていかれる可能性

現金は安心感が強い一方で、物価が上がると実質的な価値は目減りします。

「貯めているのに、買えるものが減る」という感覚が起きやすいのが難点です。

NISAなど投資だけの弱点:大暴落のタイミング次第で心理が折れる

投資は長期で考えるものですが、教育資金は「使う時期」が来ます。

その直前に大きく下がると、メンタル的にも判断が難しくなる場合があります。

結論:「現金+投資+必要なら保険」を役割分担すると迷いが減る

「どれが正解」ではなく、だからこそ、それぞれに役割を持たせると筋が通ります。

たとえば、以下のように分けるイメージです。

  • 現金(貯金):直近の学費・受験費用・急な支払いに備える
  • 投資(NISAなど):長期で増やす枠として、時間を味方にする
  • 保険:万一の保障は保障として切り出して考える(積立と混ぜすぎない)

保険型積立は「元本割れ」より先に、満期のタイミングが落とし穴になる

落とし穴:子どもの誕生日によっては、必要時期に満期が間に合わない

高校3年の推薦入試などは、結果が出る時期が早いケースがあります。

ところが、契約内容や子どもの誕生日によっては、そのタイミングで満期になっていないことがあります。

対策:満期を「18歳」固定にせず、「17歳満期」など柔軟に検討する

「いつ使う可能性があるか」を先に置いて、満期年齢を合わせる発想が大事です。

進路や入試形態は読めないからこそ、自由度を削る設計は慎重に考えるのが無難です。


お金がかかるのは大学だけじゃない…部活・音楽・遠征が「静かに効く」

部活の全国大会は、遠征費と宿泊費が何度も発生することがある

全国大会や強豪校との遠征が続くと、交通費・宿泊費・食費などが積み上がります。

しかもこれは、本人の頑張りが形になってきたときほど発生することが多いため、親としては止めにくい出費です。

音楽系や習い事も、才能が伸びるほど費用が増えやすい

楽器・レッスン・発表会・コンクール。伸びるほど必要コストは上がりがちです。

だからこそ、最初から「想定外が起きる」前提で、家計の余白を作っておく価値があります。


「児童手当だけでも相当たまる」—見えない固定積立を作る

児童手当は”使わない仕組み”にすると強い

児童手当は、気づくと生活費に溶けやすいお金です。

でも、15年間貯め続けると約180万円になります。だからこそ、最初から別口座で管理し、触らないルールにすると強いです。

お年玉も「小さいうちは貯める」だけで、意外と土台になる

小さい頃のお年玉は、本人が使い道を意識しにくい時期でもあります。

だからこそ、この時期に貯めておくと、後から「本人の挑戦の資金」に変えられます。


狭き門でも「無理」と諦めない—奨学金と免除制度は”知らないと存在しない”

交換留学は「現地学費が不要」になるケースもある

交換留学は、所属大学に学費を払いつつ、現地大学の学費が不要になるケースがあります(大学間協定など)。

狭き門ではありますが、最初から「無理」と決めるのは早いです。

給付型奨学金は、国だけでなく民間企業にも多い

たとえば、国の制度としては日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金、貸与型奨学金があります。

また、民間企業や財団による給付型奨学金も多く、
条件は学部・地域・家庭状況・成績など細かく分かれています。

探す際は、
「給付型 奨学金 民間」
「奨学金 給付 大学名」
「奨学金 返済不要 高校生」
など、具体的なキーワードで検索すると情報にたどり着きやすくなります。

給付型(返済不要)の奨学金は、国の制度だけでなく、民間企業・財団にも多数あります。

さらに成績優秀者向けの授業料免除や、家庭状況に応じた支援も整ってきています。

いちばんの悲劇は「知らないせいで、子どもの選択肢を狭めること」

制度は、知って初めて使えます。知らないと「うちには関係ない話」に見えてしまう。

情報化社会では、アンテナを張ること自体が教育資金対策になります。


お金を貯めることと同じくらい大事なことが1つある

貯金一辺倒で、子どもとの時間を削りすぎると本末転倒になる

もちろん、蓄えは多いほうが安心です。

でも極論、貯めることに振り切りすぎると、子どもとの思い出が減ってしまうこともあります。

小さな子どもと同じ時間を過ごせるのは、長くても20年ほど

一緒に笑ったり泣いたり、同じ熱量で過ごせる期間は意外と短い。

お金も大事。でも、親子の時間も同じくらい大事だと私は考えています。


まとめ:十分に考えた上での選択なら、それでいい。それでも想定外は起きる

教育資金に「唯一の正解」はありません。貯金も、NISAも、積立も、それぞれ良さと弱点がある。

だからこそ、ひとつに固執しないで、分散しながら、情報のアンテナを張り続ける。私はそれが現実的だと思います。

そして最後に。どれだけ準備しても、想定外は起きます。

でも、アンテナを張って十分に考えた結果の選択なら、親としてはそれで十分です。

子どもの選択肢を狭めず、背中を押せる状態を作る。この記事が、その整理に役立てばうれしいです。


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