「また今日も頭が重い……」 そう思って、無意識にバッグの底から頭痛薬のシートを取り出す。かつての私にとって、それは日常の風景でした。
「頭痛薬が手放せない」「薬を飲む回数がどんどん増えている」「最近、薬が効きにくくなってきた気がする」 そんな不安を抱えている方にこそ、読んでいただきたいです。
結論から言うと、私の長年の悩みだった頭痛を救ってくれたのは、最新の薬でも特別な治療でもなく、「当たり前の生活を整えること」でした。
今回は、私が頭痛薬漬けの日々からどのように脱却したのか、そのプロセスと具体的な方法を詳しくお伝えします。
1. 「仕事だから仕方ない」と諦めていた、暗黒の頭痛時代
若い頃の私は、今振り返れば「頭痛になって当たり前」というような生活を送っていました。 仕事が終われば、解放感からほぼ毎日のように飲み歩く日々。ビールを流し込み、脂っこいおつまみを食べ、帰宅は深夜。翌朝は、どんよりと重い体を引きずって出勤。当然、睡眠不足と食事の偏りはセットです。
歯ぐきまで痛む「負の連鎖」
ときどき、視界がチカチカしたり、こめかみが締め付けられるような激しい痛みに襲われることがありました。いわゆる偏頭痛のような痛みです。 さらに肩こりもひどく、悪化すると頭だけでなく、こめかみ、顎、さらには歯や歯ぐきまでズーンと響くような痛みを感じることも。
それでも当時の私は、こう思っていたんです。 「社会人なんだから、これくらい体調を崩すのは当たり前。みんな我慢して働いているんだから」
深く考えることもせず、痛みが来ればすぐに薬を飲んでやり過ごす。それが、自分にとっての「正解」だと思い込んでいました。しかし、この「とりあえず薬」という習慣が、のちにさらなる不安を呼ぶことになります。
2. 知っておきたい「薬剤乱用頭痛」の怖さ
私が生活を見直そうと決意した背景には、ある不安がありました。それは、「薬を飲んでいるのに頭痛が治らない、むしろ増えている」という感覚です。
実は、頭痛薬(鎮痛剤)を月に10日以上、あるいは週に2〜3回以上使い続けると、脳が痛みに敏感になり、かえって頭痛の回数が増えてしまう「薬剤乱用頭痛」という状態に陥ることがあります。
「痛くなるのが怖いから、痛くなる前に飲む」 この習慣が、実は頭痛を慢性化させる原因になっているかもしれない……。そう気づいたとき、私は「薬で蓋をする」のではなく根本的な「痛みの出にくい体を作る」ことへシフトしないとまずいなと危機感を持ったのです。
3. 生活リズムが整うことで訪れた「体質の変化」
そんな私の生活が一変したのは、結婚したり、子供ができたりの生活の変化からでした。 物理的に飲み歩くことができなくなり、強制的に家で過ごす時間が増えたのです。最初は「自由がなくなった」なんて思っていましたが、数ヶ月経った頃、ある変化に気づきました。
自律神経が整うということ
まず、食生活が劇的に安定しました。決まった時間に朝食を食べ、夜も遅すぎない時間に夕食を摂る。そして何より、睡眠時間が一定になりました。
すると不思議なことに、あんなに頻繁だった頭痛の頻度が、明らかに減っていったのです。
ここでようやく気づきました。頭痛は“突然のトラブル”ではなく、“生活の結果”だったんだ、と。
以前は、頭痛は突然やってくる「運の悪い災難」のようなものだと思っていました。でも実際は、
- 食事の乱れ
- 睡眠不足
- 運動不足
- ストレス
- 同じ姿勢の続く生活
こういったものが積み重なった結果、体が悲鳴を上げ、頭痛として現れていただけだったんだと思います。薬でその場の痛みを止めることはできても、生活そのものが変わらなければ、また同じことの繰り返しになります。
当時は知識もありませんでしたが、今ならわかります。この規則正しい生活そのものが、体内のリズム、つまり「自律神経」を整えてくれていたのです。血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経が安定したことで、血流がスムーズになり、頭痛が起こりにくい土台ができていたのだと思います。
こうして生活を整えても「雨の日や台風の前だけはどうしても痛む……」という方は、もしかすると気圧の変化による「気象病」かもしれません。自律神経と気圧の深い関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
4. なぜ「食事」と「水分」が頭痛に効くのか
食事を整えるといっても、高級なオーガニック食材を取り入れる必要はありません。私が意識したのは、以下の3つのポイントです。
① 毎日の食事に筋肉の材料「たんぱく質」を足す
肩こりからくる頭痛(緊張型頭痛)の原因の一つは、首や肩の筋肉が凝り固まることです。
筋肉を修復し、健やかに保つためには、その材料となる「たんぱく質」が欠かせません。
難しく考えず、まずは次のような身近な食材を毎日の食事に少し足すところから始めてみてください。
- 豆腐
- 魚
- 卵
- 納豆
たとえば、味噌汁に豆腐を入れる、朝ごはんにゆで卵を1つ足す、
そんな小さな工夫だけでも、体の疲れにくさは少しずつ変わっていきます。

完璧な食事を目指す必要はありません。
まずは「1日1回たんぱく質を意識する」くらいから始めてみてください。
② 神経の働きを助ける「ビタミンB群」と「マグネシウム」
頭痛やだるさが続くときは、神経の働きを支える栄養が不足していることもあります。
ビタミンB群はエネルギー代謝を助け、神経の働きを正常に保つ役割があります。
また、マグネシウム不足も偏頭痛の一因といわれています。
難しいことを考えず、まずは次のような身近な食材を日々の食事に取り入れてみてください。
- 豚肉
- 玄米
- バナナ
- 海藻
- 味噌
たとえば、あおさの味噌汁を一杯飲む、おやつにバナナを1本食べる。
そんな小さなことでも、体の調子は少しずつ整っていきます。

特別な健康食を用意する必要はありません。
いつもの食事に、ひとつ食材を足すところから始めてみてください。
③ 隠れ脱水を防ぐ「水分補給」
意外と見落としがちなのが、水分不足です。
体の水分が足りない状態が続くと、血流が悪くなり、頭痛の原因になることがあります。
コーヒーや緑茶にはカフェインが含まれており、利尿作用があるため、水分をとっているつもりでも実は体の水分が足りていないこともあります。
まず意識したいのは、「ただの水」を少しずつ体に入れることです。
特におすすめなのが、朝起きてすぐのコップ1杯の水です。
寝ている間に失われた水分を補い、血流をゆるやかに整える助けになります。
- コップ1杯の水
- 白湯
- ノンカフェインのお茶

難しく考えず、
まずは朝にコップ1杯の水を飲むところから始めてみてください。
5. デスクワークの合間にできる「ゆるめ習慣」
「特別な運動」をしようと思うと挫折しますが、「作業のついで」なら続けられます。私はパソコン作業のあとに、以下の小さなストレッチを習慣にしました。
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肩甲骨回し: 両手の指先を肩に乗せ、肘で大きな円を描くように3回回す。
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首の横伸ばし: 手の重みを使って、首筋をゆっくりと10秒伸ばす。
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深呼吸: 痛みが来そうな時、人は無意識に呼吸が浅くなります。鼻から吸って、口から細く長く吐き出す。これだけで脳に酸素が行き渡り、緊張が緩和されます。

頭痛は、突然起こるアクシデントではありません。日々の「こり」や「疲れ」が限界を超えて溢れ出した結果なのです。
特別な運動は必要ありません。
今日の作業終わりに、肩をゆっくり3回回すだけでも十分です。
「これくらいならできそう」と思えるところから始めてみてください。
6. 「薬を飲む前」の新しい選択肢:外用ケアの活用
今は、頭痛の予兆を感じたとき、すぐに薬のシートを破ることはしません。まずは深呼吸をして、首まわりの筋肉を触ってみます。
「あ、ここが張っているな」と感じたら、最近取り入れているのがスポーツバームのような外用タイプのケアです。
薬を飲む回数を減らすためのステップ
メントールやカンフルなどの成分が入ったバームを首筋や肩に塗ると、スーッとした清涼感が広がり、筋肉の緊張がスッと引いていく感覚があります。
もちろん、これは「治療」ではありません。でも、「薬を飲むほどではないけれど、放っておくと悪化しそう」という絶妙なタイミングでこれを使うと、結果的に薬を飲まずに済むことが増えたのです。
強い成分が入っているのでは?と不安になる方もいるかもしれませんが、これらは昔から外用に使われている成分です。正しく使えば、副作用を気にせずリフレッシュできる心強い味方になります。
※清涼成分が含まれているため、目や口の周りには塗らないよう注意してください。また、お子様がいるご家庭では保管場所に気をつけてください。
【私のお守りアイテム】 香りが強すぎないものや、持ち運びやすいスティックタイプなどが便利です。自分の好きな香りのものを選ぶと、リラックス効果も高まります。
7. 「薬をやめる」のではなく「付き合い方」を変える
最後に、一番伝えたいことがあります。 それは、「頭痛薬を飲むことは悪いことではない」ということです。
激しい痛みを我慢し続けるのはストレスですし、それ自体がさらなる頭痛を招くこともあります。私が変えたのは、薬をやめることではなく、薬を使う「順番」です。
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まずは生活を振り返る(寝不足じゃないか? 水分は足りているか?)
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体をゆるめる(ストレッチやバームでリフレッシュする)
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それでもダメなら、薬を飲む
この順番を意識するようになってから、「薬に依存している」という不安から解放されました。自分の体のサインを一度受け止めてから薬を使う。その心の余裕が、頭痛との付き合い方を楽にしてくれました。
まとめ:今日、あなたの肩を3回だけ回してみませんか?
頭痛との戦いは、1日にして成らず。でも、1日の習慣で変えていくことができます。
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寝る前にスマホを置いて5分早く寝る。
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朝、水を一杯飲む。
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仕事の合間に肩を回す。
そんな小さな一歩から始めてみてください。「これくらいならできそう」と思えるところからで十分です。
もし今、この記事を読みながら肩が重いと感じているなら、ぜひ今すぐ肩をゆっくり3回回してみてください。その小さな動きが、あなたが「薬を手放す日」への大きな第一歩になるはずです。
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